今回は、社会心理学自分とは何か?
誰しもが一度は疑問に想うテーマかもしれません。
自己の日頃の生活で漠然としてる「自己」への理解に焦点を当てたいと思います。
自分を客観的に評価したい。
なぜ、他人との比較を常に意識するのか?
今回はその自己について、学習記録を兼ねてまとめていきたいと思います。
自己とは? ー自己の定義と成り立ちー
自己には2種類あると言われ、それは「自己概念」と「自尊感情」になります。
● 自己概念
自分はこういう人間(所属、性格、嗜好など) という認識。
20答法や自己開示によって、自己を再認識することができる
(自分はー。という項目を20個作る作業法)
● 自尊感情
自分を尊重したいという感情(下記詳細)
こう定義されると、少しはっきりしてくる感じですね。
まず「自己概念」の自覚があって、その自己を尊重したい「自尊感情」がある。
そうやって自己は成り立ってるということなのでしょう。
では、なぜ我々はこれほどに自尊感情を重視するのでしょうか。
心理学では以下の2つの理論が言われています。
このように、長い進化の歴史で培われた自尊心は人にとって切っても切り離せない存在のようです。
自尊心を保つのに役立つ心理テクニック
ではこの自尊感情と、我々はどのように付き合っていけば良いでしょうか。
その疑問に対して、まず人間の自尊心の維持システムについて考えてみたいと思います。
人間の自尊心維持のシステム
実は、人には自尊心を保つための「システム」が備わっていると言われています。
具体的には、SEM:自己評価維持モデル(Baumeister)や、Wilson & Ross などによって提唱されています。
では実際には、どのようにこのモデルは機能するのでしょうか?
例えばこんなケースです。
つまり、他人との比較で自尊心が脅威に曝された場合には、心理的距離・遂行レベル・課題の重要度の点で自尊心を調整できるようです。
とはいえ、こういった調整をやっていくには、多方面での能力開発が必要になってくると感じます。
そこで以下では、「内在化」という心理現象も紹介したいと思います。
人間の潜在能力の一つである「内在化」とは?
一般的に我々は、内面が外面に出ると考えます。
例えば、慎重な性格だと自覚すればそのように行動し、他者評価も「慎重な人」となっていきやすい。
しかしその逆に、外面 → 内面の順序で人格が作られる事もあり、これは内在化と言われています。
例えばこんなケースです。
内在化は公的な条件(大勢を前に、匿名でない条件)で起きやすいと言われます。
逆に、私的な条件(プライバシーが守られている条件)では発生しにくいと言われます。
ごまかしの効かない公的な条件下では、「自分に裏表がないよう振る舞いたい」と思う心理が働き、自己形成への強い圧力になっていきます。
そしてさらに飛躍すると、
「何かになったつもり」で行動をすると、それが内面にも現れてくるという点です。
よくプロ意識を持って仕事をする姿勢は賞賛されますが、これは内在化と似たニュアンスと言えます。
例えば「会社組織の調整役として」「アートの表現者として」「チームを引っ張るリーダーとして」という具合に役割を個人が自覚し、そのように振る舞うことで、それらしくなっていく。ー これは一般的に見られやすい現象だと思います。
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