アイデンティティの心理学 #2 -自分の世界観を広げていく-

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以前のブログ投稿
にて、アイデンティティの定義やそのイメージについて触れましたが、
今回はアイデンティティを持つ(もしくは感じる)方法について考えていきたいと思います。

自分の世界を持つ

よくあの人は自分の世界観を持っている、という言い方をすることがあると思います。

現代は多くの情報が行き交い、色々な事(仕事、人間関係、家庭、お金、住居など)を処理しなくてはなりません。

そういった中でも、自分の世界観があると自己確立感や安心感を得られると思います。

自分の周囲の5人の平均があなた

自分の『人となり』はどのように決まるか? ー 心理学においては、自分が属する組織やグループを、極限まで自分に近づけていったものが自分自身の人格に近くなる、という説明がされています。

ビジネス界においても、起業家のジム・ローン氏が「あなたの周りの5人の平均があなた」という言葉を残しており、この考え方は一定の理解を示されているようです↓
https://dazaifu-academy.jp/topics/7945/

しかし、これは結局のところ自分と周囲が同化していることになるので、『自分らしさ』を実感するには何らかの方法が必要になります。

そこで、ここでは自分の内面世界をキーワードに、アイデンティティを感じる考え方について見ていこうと思います。

自分と他者との境界線

境界線を意識すると「自分の世界」がよりイメージしやすいと思います。

自分が大切にしたい「価値観」「ライフスライル」「対人関係」などをしっかり確保しておくことで、自分の領域観を持つという考え方です。

自分の境界線を作るイメージを持ってみる

境界を持っている状態を客観的に認識するため、
境界に相手が侵入しいるかどうか、それをどの程度受け入れていくか、
というのを意識しながら対応してみると良いかもしれません。

自分が管制塔になったつもりで行ってみると、よりイメージしやすいでしょう。

他人との間に『壁を作っているのではないか』と思われることもあるかもしれません。
しかし自分の事を閉鎖的だと思うかどうかは相手の課題で、自分が過度に気にする必要はないと思います。

そのような悩みも時間が経てばすっと消えてきます。

反面教師でアイデンティティをつくる

人との交流の中で、共感できないこともあると思います。

例えば「この人のこういう行動は見習いたい」
逆に、「こういう言動は尊敬できないから、自分はこうしたい」

このように、共感・模倣したり逆に反面教師にしたりすることで、自分の軸が見えてくるかもしれませんね

他人との交流の中で、
「自分はこうありたい」「こういう事はしない」という明確な考えが出てくるので、
それが自信にも繋がっていく
と思います。

そして、自分と同じような仲間と、自分の考えをシェアしていくことで、アイデンティティの条件となる”社会からの承認”が成り立つのだと思います。

自分の”豊かさ”を実感できる体験をする

自分の豊かさに気づくことが、ヒントになるかもしれません。

豊かさとは色々な定義がありますよね。
「経済的」「能力的」「時間的」「体力的」「精神的」「人脈的」「住環境的」etc..

そういった中で自分の豊かさを実感し、行動してみると良いかもしれません。

ボランティアをしてみる

その例が、ボランティアです。
ボランティアは奉仕活動ですが、それをすることで周囲から感謝されることもあります。

さらに自分の技能や経験を生かすこともできれば、より役に立っていると思えますよね。
加えて、自分がしたかったことを見つかる場合もあると思います。

つまり奉仕活動により「自分の豊かさ」を実感できるということになります。

ボランティアは無償なので、感謝されるとそれがダイレクトに喜びにつながるのと、
精神的にも満たされる感じがあると思います。

心理学的にも、ボランティアが自己有能感や自信につながると言われています。

自分の経験値を見える化する

自分が蓄積した経験値を確認できるように、振り返りをしてみるというやり方です。

履歴書とはちょっと違うとかもしれません。
目的は自分の豊かさを実感するためなので、そのために、どの程度の経験値が溜まっているかを
分かるようにしてみるのです。

これは、元々顧客分析で使用しているカスタマージャーニーマップを参考にしたもので、
自身の経験の蓄積と分析を行うための思考ツールです↓
https://koho.mediba.jp/2018/11/30/experiencejourney/

具体的には、以下の項目をExcelなどのスプレッドシートへ書いて、経験値リストとしてまとめていきます。

【経験値リストの例】
・テーマ … 「仕事」「趣味」「人格」「人間関係」など、各々が大きなテーマ
・カテゴリ … 仕事なら「資格」や「プロジェクト履歴」のようにもう少し絞り込む
・項目 … 「関わったプロジェクト名」などを、具体的な経験を記
・年齢 … その経験をした年齢
・重み … その経験の重み(なんとなくで良いので何か基準を決めて点数づけ)
・評価されたこと … 取引先に感謝されたなどのこと
・自分で評価できること … 自分の自信や、ポジティブな感情にどう繋がったかを書いてみる
・今後に向けて … その経験を踏まえて、今後それをどう活かしていくか
・タグ … 自分の世界観や持っているものを、一言で言い表すようなワード

以下に経験値リストの例を書きました(架空の経験)

下記に、いくつかポイントをあげます。

年齢と重みをつけることで、経験値を数字で記録できる
Excelなどに標準であるグラフツールを使って、経験が年齢とともに蓄積されてきた事を可視化できる

経験値リストの、年齢と重みを使って可視化した例

② 他人だけでなく自分自身で評価できることを書くことで、自分に根ざした自信を感じられる
・人間の承認欲求には、『他人からの評価』と『自身での評価』がある
・「他人からの評価」は低次で、「自身の評価」は高次の承認欲求
・承認欲求が満たされると、より上位の自己実現につながると言われているため、
「自身での評価」が重要になる

③「今後に向けて」を書くことで、経験を活かす道筋を考えられる

バスケットリストを書いてみる

これはオーソドックスですが、
バスケットリストといって自分のしてみたい事を沢山書き出してみることです。

参考↓
https://yuya-worldtripblog.com/lifehack/bucket-list/

実行しないと後悔しそうな事を書いてみる

バスケットリストは、自分が「これをしなかったら、後悔しそうなこと」という観点で書いていくものです。

「後悔しそうなこと」に絞ことで、走り書きではなく、本当の願望が見えてくる効果があります。

自分が望むライフスタイルも書いてみる

またバスケットリストには、自分のライフスタイルも書いてみると良いかもしれません。
実際、自分の望むライフスタイルを書いて公開している方も多く見受けられます。

目標は、あくまで「到達点」になります。
もちろん目標達成によって自信や高揚感が得られますが、継続的に味わえるニュアンスではないかと思います。

そこでライフスタイルのよう人生を線で捉えられるものは、自分の豊かさに繋がってくるでしょう。

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